報われる努力と報われない努力は存在する|努力の方向合ってますか?

オーくん

努力しても結果が伴わなくて辛いな~
努力は報われるってホントかな?
正しい努力の方法があれば知りたい…

今回はこんな悩みにお答えします。

そもそも努力って概念が抽象的すぎますよね。
私も数年前まで努力してるつもりなのに全然身になってる気がしなくて、実際に成果も出ず消耗してました。

でも、うまくいってる方の話や本に接するうちに腑に落ちることがありました。

そこから自分でも実践するうちに「努力の方向性」が間違っていたことに気づいたんです。

amatochan
私は、やみくもに努力しても全然身になりませんでした。 

本記事を読んでもらえれば、今努力が空回りしている人でも、「報われる努力と報われない努力の違い」が何かを理解して頂けるかと。

努力には報われれる努力と報われない努力が確実に存在する

いきなりこんなこと書いちゃうと残念に感じる人もいるかもしれませんが、「努力は必ず報われる」ってただの美談です。

私も昔は「努力は報われる」と思ってましたが、これを打ち砕かれる経験を通して「解釈を間違っていた」と感じています。

実際、「努力は必ずしも報われない」ことは科学的にも証明されているし、多くの学者や成功者達もそう言っています。

でも安心してください。努力って使い方がわかれば、ちゃんと成長や成果に繋がりますよ。

努力が実力に与える影響は25%

まずは、努力と実力には必ずしも相関関係がないと結論が出ている研究についてご紹介しようかと。

これは、米国ケース・ウェスタン・リザーブ大学の心理学者、ブルック・マクマナラ教授とメガ・マイトラ氏の2019年の研究で明らかになっています。

元々、1993年に米フロリダ州立大学の心理学者エリクソン氏らが発表した、バイオリニストの実力と練習時間の長さの研究いおいて、「生まれ持った才能に関係なく、何かに秀でた一流になるには一万時間の練習で実現できる」という研究結果があり、これを検証してみたのが本研究でした。

研究内容についてはここでは割愛しますが、結論はこういったものでした。

練習に費やした時間が実力の違いに占めた割合は4分の1程度だった。
参考:Newsweek日本版 悲報…「努力は才能に勝る」は嘘だった

つまり、練習が実力に与えた影響は25%程で、調査した対象の人々の練習量が膨大になってくるとそれ以上練習してもあまり実力差には影響を与えなかったということ。

確かに練習を積み重ねれば、昨日の自分よりは上達するかもしれませんが、だからといって必ず才能に恵まれた人より上手くなれる訳ではないと教授らは指摘しています。

ここからわかるのは、ただやみくもに努力するのではなく、才能や得意、努力や練習の方法などを考えて努力しないと、必ずしも結果に結びつく訳ではないということ。

【大前提】何かを成し遂げるには努力は必要不可欠

とはいえ「成果を出したい」、「実力をつけたい」と考えるなら努力は必須であることは間違いないでしょう。

ベートーベンの言葉にこんなものがあります。

努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功した者は必ず努力している。
~ベートーベン~

とても的を得た言葉かと思います。
先に話した通り、努力が全て成果に結びつくとは限りませんが、努力しないで何かを達成することはミラクル的なことでもない限り実現しません。

例えば、「宝くじに当たった」みたいなことでしょうが、こういうタナボタを偶然得たとしても、それは一過性で終わる場合がほとんどで、人生単位では結局何も得ることができないでしょう

成果に繋がりやすい努力【全て経験談】

努力は、ただやみくもに取り組んでも成果に繋がらないことも多いので、努力の扱い方を理解するのは大事です。

中には小さい頃から、こういった努力の扱いや成果へ繋げる道筋を本能的に理解できている方もいると思いますが、少なくともおバカな私の場合、全くわかっていませんでした。

もし同じように、努力しても成果が出ず、能力も身につかない、と悩んでいるのなら、これからご紹介する内容はその突破口になるかもしれませんので、ぜひ一読してもらえればと思います。

努力の方向性を間違えない

たぶん努力の方向って気づかぬうちに間違いがちです。
特に古い考え方の人や固定概念に縛られると、いつまでも無駄な努力をしてしまうんじゃないかと。

この話をするにあたっては、実業家のホリエモンこと堀江貴文さんが以前話していた、寿司職人の話がとてもわかりやすいかと。

修行は、まぎれもなく時間の浪費だ。寿司屋の修行を例に取る。
昔の寿司職人の修行といえば、高校卒業で店に入り、皿洗いなど雑用で数年、焼き物を担当して数年を費やす。
そして包丁を持たせてもらうまで、また数年がかかり、師匠から料理や店の運営のテクニックを教わるようになるのに10年近く、という経過が当たり前だった。
独立できるようになるのは早くて40代を過ぎたあたり…。遅すぎる。
(中略)
「おいしい料理で人を幸せにしたい」というのが目的なら、注力すべきは修行期間ではないはず。SNSや食べ歩きを駆使した情報収集や、流行っているお店のつくり、料理人のパフォーマンスを学ぶことの方が大事だ。

引用:#SHIFT ホリエモンが語る「修行期間」を真先に捨てるべき、これだけの理由-職人ではなく「経営者」になれ

冷静に考えたらわかりますが、おいしくて人気の寿司屋をやりたければ、真っ先にやるべきことは、寿司の握り方やおいしいネタの目利き方法、店の運営方法を学ぶのが重要ですよね。

ですが、修行では掃除や皿洗いなど、ほとんど身にならないことをして時間を浪費してしまいます。

このように努力する方向を間違えると、いくらやっても目標に近づけないことになってしまいます。

また、もう一例ご紹介しましょう。

心理学者の中野信子さんは「無駄な努力をする人が多すぎます」と語っています。

例えば、「月へ行きたい」という人がいて、月までの距離が38万キロあると聞いたら、地球上を38万キロ歩きだすヤツがいる、という話。

月に行きたいのなら、本当にやるべきは地球上を歩き始めることではなくて、ロケットに乗るための努力をするべきですよね。

こういった例は無数にあると思います。
中にはこの話を聞いて胸がイタイと感じる方もいるかもしれませんが、読者のあなたも今一度自分はどうか?と考えてみてはいかがでしょう。

感じるものがあれば今から行動を変えてみれば良いのです。

努力する戦場は選ぶべき

自分が挑戦する分野や場所選びも成果が出るかに大きく影響するでしょう。

ここでいう「有利な戦場」とは「得意な分野」「好きな分野」「伸びてる分野」「トレンドのある分野」などを指します。

もし気分を害してしまう方がいたら申し訳ないですが、例えば今から印鑑職人になりたいって思う人がいた時、あなたはこの人が大きく成功できると思いますか?

おそらくほとんどの人が「難しい」と答えるでしょう。
理由は、印鑑は電子化が進み、印鑑での書類作成は企業の業務効率化の足を引っ張っているとも言われています。
そのような斜陽産業でどんなに努力をしても、大きな産業に生まれ変わらせるのは不可能に近いです。

確かに、衰退する産業に新しい技術を持ち込んで復活させた、という話もありますが、これには圧倒的なひらめきやビジネスセンスがないとまず無理でしょう。

あとは、努力していることが自分の「好き」や「得意」なことであるかです。

好きなことや得意なことであれば、成長も早いし、成果も出やすいですが、苦手や嫌いなことを続けても成長は遅くなってしまいますよね。

たとえ苦手や嫌なことで成果が出たとしても、その先続くかというと難しいのではないでしょうか。

この得意や好きを伸ばす重要性については、こちらの記事でも書いているので参考にしてみてくださいね。

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努力が成果になりにくい環境よりも、成果に繋がりやすい分野や場所を選ぶべきという理由はこんな所にあります。

全て合致したものは見つからなくても、「少し楽しい」とか「伸びるかわからないけど今後も必要な産業」と思うくらいでも良いと思います。

逆に、戦場選びに迷いすぎて行動できなければ、行動が遅い人になっちゃいますからね。

ちょっと良いと思ったら小さくチャレンジしてみるのが良いかと。

目標を立てて努力する

既に何かに取り組んでいる場合、目標や期限なしで続けるのは変えた方が良いかと。

というのも、具体的な目標を考えないと人間って怠ける生き物ですし、期限を決めずに進めるとスピードも遅いし全てが中途半端になりやすいです。

わかりやすい心理学のお話に、「パーキンソンの法則」というのがあります。

「パーキンソンの法則」:
「仕事の量は、完成のために与えられた時間を全て満たすまで膨張する」
例えばある月曜日に、金曜日が期限の業務を与えられた際、たとえ水曜日に終わる業務であっても、仕事量に関わらず金曜日まで仕事は膨張する。

この法則がよくわかる話で、ソフトバンクの孫正義氏の下で働く方のエピソードをご紹介します。

ある日、部下の方は企画書を何日で作れるかと孫さんに聞かれたそうで、「一週間くらいでつくれると思います」と答えたそうです。

すると、孫さんから「3日で作れるでしょう」と言われてしまいました。
でも実際にやってみると、3日で満足してもらえる企画書ができてしまったということ。

最初に一週間かかると答えたのは、企画書の構想を考えたり、企画書のチェックをするのに時間がかかるだろうと考えた上での答えだったようです。

ですが、3日という期限で動けば、実際には企画書のコアとなる部分は1週間かけたクオリティと大して変わらないという経験があったそう。

この「パーキンソンの法則」で言いたいことは、目標を立てて行動しないと、時間の浪費になる可能性が高いということ。

子供が宿題を期限ギリギリまでやらない、余裕があると思うとついつい他のことをしてしまう、といったことも同じことが言えますよね。

期限を設ければ、いかに効率的に動くか?の工夫も考えますし、よりスピード感を持って動けるので、他のやりたいことや気になることにもどんどん取り組りくんでいけます。

行動が早ければ周囲からの評価も上がりチャンスに恵まれる可能性もあるかもしれませんね。

努力はうまくいかなくても続けましょう【失敗は当たり前】

人生には上手くいかないことがあることも理解しておきましょう。

先ほど、「努力する戦場は選ぶべき」というお話をしましたが、たとえ戦いやすい場所であっても、失敗や困難はつきものです。

これって言葉では理解できても、いざその場になると状況を受け入れられず、心を乱されることがあると思います。

私もそんな時がありますが、そういう時の一つの対処法として、大好きな人の言葉を思い出すようにしています。

例えば、元メジャーリーガーのイチローさんが、引退の際の記者会見で語ったこの言葉はとても深く考えさせられました。

地道に進むしかない、ある時は後退しかしない時期もある。
~イチロー~

成功している人や上手くいっているように見える人でも、それは単にうまくいっている所だけを切り取られて紹介されているだけなんですよ。

実際には、困難な壁にいくつもぶつかってきて、それを乗り越えてきていることは多くの方の自伝などを見れば明らかです。

本記事では、努力の方向性として大きく路線を間違わないように解説してますが、もちろん、成功まで最短距離での到達ってまず無理です。

時には、試行錯誤や周り道をしながら進むことで、その人の人生に深みが出てきますし、ムダと思っていたことが思わぬ所で役立つこともあるものです。

スティーブ・ジョブズの言う「点と点がつながる」って話ですね。

ここでちょっと、私のうまくいかなかった時のパターンをお伝えするので反面教師にしてもらえれば。

・とりあえず挑戦してみる。
・ちょっと上手くいかないと挫折。
・そのまま挑戦をやめて日々は流れる。

挑戦意欲は割とある方だと思うんですが、凡人以下な私にとっては、ちょっと嫌なことや上手くいかないことがあると、すぐにやる気を失ってやめるのを永遠に繰り返していました。

でも成果を出している人にもそんな時期はあって、失敗や上手くいかないことを乗り越えている事実を知ってからは、困難に遭遇しても、一旦踏みとどまって継続できるようになりました。

そしてこの変化を経験した際に感じました。

amatochan
努力が実を結ぶ人とそうでない人の違いの一つはここだな!

自分も含めて、多くの人はうまくいかないと、継続できなかったり、すぐに諦めてしまう場合も多いでしょう。

まぁ、これは人間なので誰にでもあることだと思いますが、この多数派から抜け出し、失敗や困難を次に繋げる行動ができる人が結果を残すことができるのは間違いないでしょう。

もちろん全ての取り組みが結果に繋がる訳ではありませんが、行動や工夫をせずに何かの成功を収めた人、というのは聞いたことがありませんからね。

努力する期間が短すぎると役に立たない

何かに向かって努力を始めた時、その期間が短すぎると、それは何の意味もないかと思います。

例えば、英語を話せるようになりたいといって、1か月で挫折していたのでは正直何のメリットもないですよね?

これではおそらく、就職面接のアピールポイントにすらなりません。

何に取り組むにせよ、半年~1年はやってみないと、その分野の基礎も身につかないだろうと思います。

でも逆に半年~1年も続けていれば、一旦諦めてから再度やってみようとなった時、全くやっていなかった人よりはレベルの高い所からまた再スタートできますよね。

ゲーム風に言えば、前回コンティニューした所から始められるので、強くてニューゲームです。

なので、基本的なことを一通り学べるまでは、まずやってみるのが肝心かなと。

そこまで努力を継続できれば、途中から楽しくなってくることもあるかもしれませんし、他の分野でも継続できる体質が身に付くかもしれません。

ちなみに私は正にこれで、全く努力が継続できなかったのに、あることに挑戦して最後までやりきったことがキッカケで、それ以降は継続できることがグンと増えました。

「努力は必ず報われる」ってウソですよ

以上で報われる努力のコツについてはお話しましたが、冒頭お話した通り、「努力は必ず報われる」ってウソですからね。

例えば、職場によっては「結果が残せないのは努力が足りないからだ!」なんて言う人が未だにいますが、あれは完全に思考停止な大人が発する言葉だと考えます。

これまでご説明した通り、確実に努力には扱い方やコツがあります。
それを、ただ「努力が足りない」で片付けてしまう人はブラック企業の構成員以外の何物でもありません。

他にも、カルトな宗教団体は良い例かと。

「あなたは信仰心が足りない」「努力が足りない」などと不安をあおって、完全に組織の為にしかならない活動や金銭の要求をすることなどが度々、社会問題になってますよね。

これは日本が、「努力すれば何でもできる」「こうあるべき」という考え方が招いた悪習かと思います。
ちなみにお隣の韓国も儒教の国なので、こういう考え方が根強く、この手の話は問題になっているそうです。

ちょっと言葉は悪いかもしれませんが、無意味な努力中毒になってしまった人を食い物にする人や組織もあるので、これを機会にぜひ、「ためになる努力」について理解してもらえればと考える次第です。

まとめ:努力は必須だけど方向性を間違えちゃいけない

結論、何か達成したいことがある場合、努力は必須なのは間違いありませんが、努力する方向性を間違えてしまうと不幸になることもあります。

この記事が少しでも「努力が身にならない」と悩んでいる方の助けになれば幸いです。

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