ADHDで仕事ができなさすぎて続かない。
どうしたら仕事を続けることができるだろうか…。
金銭的にも厳しくなってくるし、ちゃんと仕事を続けたいな。
ADHDでも合う仕事なんてあるんだろうか?
今回はこんな悩みにお答えしていきます。
本記事の内容
- ADHDで仕事が続かないのは問題じゃない【PDCAを回せばヨシ】
- 【可能性が拡がる】挑戦する仕事の選び方
- 頼れる環境は使いましょう
この記事を書いている私は、ADHDを診断されて、仕事が続かない状況が長い間ありました。
ですが、現在の仕事は勤続5年ほど。
まぁ、完全に向いている仕事って訳でもないですが、好きな仕事だし、わりと楽しく続けている状況です。
過去には、ずいぶんと仕事を転々としてきまして、「仕事が続かなくて悩む」という気持ちはとてもわかります。
大した成果を出した訳でもなく、普通のサラリーマンをやっているだけなので、あまり偉そうには言えませんが、仕事が続かなかった時と、仕事が続くようになった状況の違いは、ある程度答えが出てたりします。
結論としては、「仕事が続かないことは必ずしも悪いことではない」と思いますよ。
あえて仕事を転々とすることで、自分のADHDの特性が見えてきて、活躍できる仕事を見つけるヒントになったりします。
ということで、「ADHDで仕事が続かない」という悩みに、お答えしていきたいと思います。
それではいきましょう。
ADHDで仕事が続かないのは問題じゃない【PDCAを回せばヨシ】
結論から言うと、色んな仕事に挑戦しつつ、その結果を分析していけば、続けられる仕事は見つかるはず。
つまり、「PDCAを回し続ける」ということ。
もちろん、仕事選びや、就職・転職先をミスると激しく落ち込むし、「もっと良い仕事を選べたのかも」と悩んだりするかもですが、それはちょっと違うかましれません。
確かに恵まれた環境の仕事に就ければ、一時的には続けられて良いかもですが、長期的には、結局続かない可能性が高いだろうと思います。
ADHDの場合特に言えることとして、いくら恵まれた仕事に出会って、とりあえず続けることができていても、仕事ができなかったり、自分の特性を理解できていない状況なら、どこかで破綻する可能性は高い。
言うなれば、薄氷の上をかろうじて歩いている状況と言えます。
ここから言えるのは、失敗してもいいので、といかく色んな仕事に挑戦してみることです。
確かに、時には仕事でうまくいかず、失敗した時には凹むかと思いますが、それは自分を知るための必要な投資と考えましょう。
大事なのはその経験から、「自分の得意や不得意は何か?」、「じゃあこんな仕事ならできるか?」などを考える材料にしていくこと。
つまりは、経験を糧にするということ。
こういった方法を提案するのには、理由があり。
それがこちら。
- ADHDで「仕事続いている」エピソードの共通点
- 仕事選びをギャンブルにしない
ADHDで「仕事続いている」エピソードの共通点
よくツイッターや発達障害関連などのコラムを読んだりしていますが、ADHDで仕事が続いている方には共通点があり。
それは…
ということ。
そして、こう書いている私自身も、自分の経験を徹底的に分析していたら、おのずと自分の適正がわかってきたものです。
そのあたりの話は、こちらの記事が役立つかもしれません。
オーくん 今の仕事はどう考えても向いている気がしない。 ミスは多いし、決められたことも守れない…。 自分に向いている仕事なんてあるんだろうか? そもそも自分はどんな仕事が向いているんだろう? 今回はこんな悩[…]
仕事選びをギャンブルにしない
先に書いた、「ADHDでも仕事が続いている方」というのは、たぶん「仕事選びをギャンブルにしていない」からだと思います。
ちょっと耳の痛い話かもですが、社会に出てすぐの頃や、あまり経験を振り返らない状況だと、「何となく」や「たぶん好きな仕事」といった、根拠のない理由で仕事を選んでいないでしょうか?
言わずもがなですが、これだと完全にギャンブルでしかなく、運まかせになっています。
というのも、先日私はこんなツイートをしました。
ツイートの通り、何も振り返らず、がむしゃらに行動するだけでは、そこに根拠もなければ、再現性もありません。
色々な仕事に挑戦していくのと、セットで行う重要なことが「結果の分析」です。
「ADHDでも続けられる仕事に出会えた人」というのは、分析することで仕事選びの精度を高めた結果じゃないかと。
自分がどんな特徴があるのかを知ることで、ある程度自分が向いている、もしくは向いていない仕事の”あたり”はついてきます。
たとえ、ドンピシャな仕事は見つからなくとも、大きく自分の適性に合わない仕事を選んでしまう確率はグッと下がる訳ですね。
あと、ひとつ注意点として、色んな仕事に挑戦するのは良いのですが、それなりに心身に負担がかかることも事実でしょう。
そんな時は無理せず、心身の休息も必要です。
私も何度か無理をしてしまい、心身に不調をきたした時期があったので、「これは精神的に限界だな」と感じたら、早めに引くのも戦略です。
オーくん ADHDで仕事が上手くいかなくて辛すぎる。 最近は眠れないし、会社に行くときは胃がキリキリする。 どうやらうつ状態になっていると思うな。うつになってしまった時に受けられる支援とか、対処法はないんだろうか? あと[…]
【可能性が拡がる】挑戦する仕事の選び方
これは絶対じゃないかもですが、挑戦する仕事選びの順番によって、「その先に挑戦できる仕事の拡がり」が変わってくるかと。
先に結論を言っておくと、挑戦する仕事は「上流工程」や「頭脳労働」である方が有利です。
これだけじゃ、よくわからないですよね。
ちょっと極端な話ですが、たとえ話をしてみましょう。
挑戦する仕事は「上流工程」「頭脳労働」が有利なたとえ話
新卒の学生、AさんとBさんがいます。
それぞれ就職した先が、Aさんは「SE」、Bさんが「生産ラインの工員」でした。
Aさんは2年後、仕事がうまくいかず退社してしまいましたが、黙々とコードを書いているのは好きだったので、プログラミングに集中できそうな仕事へ転職しました。前職が「SE」ということで親和性も高く、転職はすぐに決まりました。
一方Bさんは、「生産ラインの工員」という、「時間に追われる仕事」が合わず、2年後に辞めてしまいました。
次は自分のペースでできる仕事が良いと思い、CADオペレーターの仕事への転職を試みましたが、経験がないため転職は難航し、どうにか決まった会社もあまり待遇が良いとは言えない会社でした。
このエピソードから言えるのは、例えばSEなど「上流工程」の仕事はプログラマーの仕事内容もある程度把握しているので、「大は小を兼ねる」ということが言えます。
つまりは「上流工程」分野を選んだ方が、その業界全般への知識も深まりやすく、より仕事の全体像を把握しやすい。
それに、親和性の高い仕事なら転職もしやすいです。
ちなみにここでいう「上流工程」や「頭脳労働」とは、こういった仕事のことを指します。
上流工程や頭脳労働の仕事の一例
製品開発、設計、SE、マーケティングなど
対義語としては「下流工程」や「肉体労働」と言われますが、こちらはこういった仕事ですね。
下流工程や肉体労働の仕事の一例
生産工員、飲食店店員、土木作業員など
「上流工程」や「頭脳労働」の仕事の方が可能性が拡がると言える理由のまとめとしては、こんなところです。
- 業界や職種全般の知識が身につく
- 給与水準が高い
- 安全で健康的な仕事が多い傾向
- 高いスキルが身につく
- 転職やキャリアの幅が拡がる
逆に、仮に新卒で「生産ラインの工員」になった場合、その後の転職で「上流工程」の仕事へ行くのは無理ではありませんが、かなり厳しいことは確かでしょう。
もちろん、これが絶対ではないし、逆の展開もあり得ます。
ですが、「上流工程」や「頭脳労働」の仕事を経験しておいた方が、後々可能性が拡がりやすいのは事実です。
すいません、こういった書き方をすると反発を受けてしまうかもしれませんが、こんな話をあえてする理由は、私自身どちらも経験があるからなので、そのあたりもお話しておきます。
新卒で働き出した頃は、いわゆる「上流工程」の仕事に就いていたので、この頃は割と転職で困ることはありませんでした。
ですが、ADHDの特性に悩み、仕事が続かず職を転々とする中で、肉体労働や下流の仕事に就くようになった結果、目に見えて状況は悪化しました。
- 身体を痛める
- 給与水準が大幅に下がる
- 将来性が見えない
- 転職が難しくなる
ですが、先に書いたことに気づき、転職先を少し「上流工程」の仕事に変えた結果、健康的な生活になり、給与水準も改善することができたのです。
日本では、「新卒」や「年齢が若いこと」は最強の手札です。
こういった時期に、「下流工程の仕事」に就いてしまうのは、たぶんもったいない。
上流工程の仕事から下流工程の仕事へ移るのはそんなに難しくないですが、逆の場合は難易度高めです。
後々になって、後悔する可能性を考えれば、まずは「上流工程」や「頭脳労働」に先に挑戦しておくと、後悔が少ないし、将来への可能性も拡がります。
頼れる環境は使いましょう
仕事が続かないと、精神的にも、金銭的にも厳しいですよね。
でも、「親に迷惑をかけたくない」と、無理して一人暮らしをする方もいるかもしれません。
ですが、親に頼れるなら頼っていいと思いますよ。
私も、県外の遠くの会社へ務めている期間が長かったですが、辞めた時は実家に帰っていましたから。
というのも、「焦り」を生む状況は悪循環に陥りやすい。
仕事が続かなくて辞める、ということは精神的なダメージは結構ある訳で。
その状態で一人暮らしをしていても、金銭的な追われてる感があるし、掃除や洗濯など、やることも多い。
すると、焦りや不安から生活も乱れるし、判断も鈍くなる。
これが、更に悪循環を生む可能性があります。
私は結婚してからも、仕事が続かない生活が継続してたんですが、さすがに実家には帰れないし、家計の柱を預かる身としては”おちおち”してられない。
こうなると、焦るし、不安になるし、頭は思考停止状態になるしで、状況は悪くなる一方でしたから。
なので、実家に帰れる環境なら、頼った方が結果的に復活も早いはずですよ。
まとめ:急がずに、時々休みつつ前進
仕事が続かないと、「どうにかしなければ」と焦る気持ちは痛いほどわかります。
かくいう私も、今の仕事を辞めることになれば、結構焦ると思います。
でも、挑戦しつつ、その結果の振り返りをしていれば、徐々に見えてくるものがあるものですよ。
そうすれば、徐々に続けられる仕事が見つかるはず。
焦っても良い判断って出てこないので、周りを頼りつつ、次を考えましょう。
ちょっと最後に…。
詩人であるゲーテの言葉に「急がずに、だが休まずに」という言葉があります。
この言葉、とても好きなのですが、個人的には、時には休息も必要と思うので、焦りすぎている読者の方に、こんな言葉を贈ります。
それでは、今回はこのくらいにします。